2014年02月01日
コンテンツ番号7122
〜葛黒の火まつりかまくら〜
(2014.2.1)
七日市・葛黒集落に伝わる小正月行事「火祭りかまくら」が、2月16日(日)に葛黒集落で行われ、約500人もの見物人が訪れました。
この行事は、高さ7、8メートルほどの栗の木を雪の厚い田んぼに立てて稲わらや豆がらを巻きつけて火を放ち、燃え上がった木を火の神「不動尊」になぞらえて無病息災や無火災、五穀豊穣を祈願するもので、燃えさかるご神体のまわりで子どもたちが「ウオー、かまくらの権五郎ー」と叫んで厄払いをします。
祭りは今から250年ほど前に始まったと言われ、葛黒では代々小正月行事として旧暦1月14日の夜に行われていました。ご神体として用いる適度な高さの木が少なくなったことなどから、平成10年を最後に途絶えていましたが、このたび葛黒自治会の堀部明博会長を委員長として、実行委員会を立ち上げ、15年ぶりに行うことになりました。
辺りが暗くなった午後6時、会場内につくられたミニかまくらに火が灯され、幻想的な風景につつまれるなか、開会セレモニーでは実行委員長の堀部さんが「今日は、おさるべ元気くらぶの皆さんやJA鷹巣町青年部の皆さん、鷹巣南中学校、鷹巣南小学校の皆さん、そして葛黒地域以外の方々にもご支援をいただき、立派な御神木を立てることができた。今後も稲わらの提供いただける限り頑張っていきたいと思っているので、ご協力をお願いしたい」などとあいさつ。
また、来賓の津谷市長は「15年前から途絶えていたこの行事が、お子さんたちに伝えていきたいという自治会長をはじめとした地域の皆さんの熱い思いにより、いま行われようとしている。この日まで大変な努力をされてきた関係者の皆さんに心から敬意と感謝を申し上げる。今日の日を契機に、この行事を地域のみならず北秋田市の由緒ある伝統文化として広く伝えてもらいたい。皆さんの記憶にいつまでも残る素晴らしい夜になることを願っている」などとあいさつを述べました。
このあと、堀部実行委員長、津谷市長、県議会議員の近藤健一郎議員、同じく北林丈正議員、鷹巣南小学校の代表児童らが御神木の周りに並び、見物人の「ウオー、かまくらの権五郎ー」の叫び声を合図に点火しました。 火が放たれると御神体は一気に燃え上がり、またたく間に最上部まで炎が到達。その炎を仰ぎながら見物人は「かまくらの権五郎ー」と何度も叫びました。
最後に、御神木は持ち帰り、祀っておくと無火災のお守りになると言われています。倒された御神木をチェーンソーで切り分け、おまもり見物客らに配られました。