2015年10月30日
コンテンツ番号6992
菅江真澄の足跡をたどる
(2015年10月30日)
秋田大学「地(知)の拠点整備事業」ミニフォーラム2015 in 北秋田が、10月30日(金)に阿仁ふるさと文化センターで開かれ、約120人が参加して鉱山文化の振興による地域活性策を探りました。
地(知)の拠点整備事業は、地域から提案された超高齢社会を見据えた課題について、秋田大学と秋田県、事業参画市(北秋田市、横手市、潟上市)の3者が地域住民と協働で解決に向けた取り組みを進めるもの。北秋田市では、かつて鉱山で栄えた阿仁の文化を発掘・復活させ、これを核とした文化振興による新たな地域づくりを目指そうと「鉱山の隆盛がもたらした阿仁文化の現代への活用」をテーマとした取り組みが行われており、今回のフォーラムでは講演と事業報告が行われました。
フォーラムでは、はじめに秋田大学北秋田分校の濱田純分校長が平成26年度に開催した企画展や学生による現地調査報告などを紹介しました。
つづいて秋田大学国際資源学部の今井忠男教授が「菅江真澄が歩いた阿仁鉱山~阿仁の名所が生まれた瞬間~」と題して講演。菅江真澄が阿仁地域を旅しながら記した紀行文や絵図で紹介された場所の調査について発表しました。また、菅江真澄が、1802年から1805年の間で、「しげき山本」、「雪の秋田根」、「すすきの出湯」、「阿仁の沢水」、「みかべのよろい」の5ルートの旅日記を残していることを解説しながら、「さかんにこの地を訪れていることは、真澄にとって阿仁が和歌と風俗の面で特別な場所だったことが伺われる」などと話しました。
参加者は、菅江真澄の記した絵図と現在の風景写真を見比べながら、当時に思いを馳せていました。
阿仁郷土文化保存伝承館では、ミニフォーラムに合わせた企画展「菅江真澄が歩いた阿仁鉱山」が10月30日(金)から平成28年2月14日(日)までの日程で始まりました。