2015年08月07日
コンテンツ番号6946
日韓交流の架け橋に期待
韓国木浦市(もっぽし)にある児童養護施設「木浦共生園」の一行12人が、8月7日(金)に市役所を表敬訪問し、津谷市長と懇談しました。
木浦共生園は、1928年、キリスト教伝道師の尹致浩(ユンチホ)が7人の孤児たちと生活をともにしたのが始まりです。博愛精神に徹した日本人 田内千鶴子さんが尹さんと結婚し、終戦後も残って孤児たちの養育に専念しました。韓国動乱で夫が行方不明になってしまいますが、田内さんは、あらゆる困難を乗越え、生涯2000人の孤児を育て、「韓国孤児の母」と慕われました。韓国民間社会事業の中ではもっとも古い歴史を持ち、現在まで約3700人が共生園を巣立っています。 田内園長の生涯は日韓合作映画「愛の黙示録」で映画化され、日韓両国に多くの感動を伝えています。
平成16年に七日市の吉野郷にある児童養護施設陽清学園(畠山悦美園長)の児童が木浦共生園を訪問したのを契機に交流が始まり、17年には秋田北・日韓交流協会(吉岡興会長)が設立され、毎年交互に訪問し合いながら、日韓交流を深めてきました。
今年は、木浦共生園が陽清学園を訪問。田内千鶴子さんの孫の鄭愛羅(チョン・エラ)園長はじめ、小学3年生から高校1年生の子どもたち10人、職員1人が8月5日(水)から4泊5日の日程で来日しました。
この日の表敬訪問では、一行12人と陽清学園の畠山園長、津谷市長、三澤教育長が出席。
はじめに、木浦共生園の一行が日本語で自己紹介した後、津谷市長が「市民の代表として皆さんを歓迎します。今回の訪問で、たくさんの北秋田市のいいところを見つけていただき、韓国に帰ったら色々な人に紹介してほしいと思います。そして、もう一度北秋田市を訪れていただきたいと思います。陽清学園の皆さんと更に交流を深めて仲よくなり、これからの日本と韓国の交流の架け橋となってもらえればと心から期待しています」などとあいさつし一行を歓迎しました。
続いて鄭園長は「今年は、日韓国交正常化50年を迎える意味深い年です。木浦共生園では、北秋田市がとても有名で、向こうに帰った子どもたちは、北秋田市のことを自慢しています。これからも交流が続くことを願っています」と述べました。
このあと、津谷市長と三澤教育長が、子どもたちの質問に答えて懇談したほか、プレゼント交換と記念写真を撮って交流を深めました。
一行は、市内外の観光施設を訪れたり、日韓交流会等に参加して懇親を深めたりしながら、9日(日)に帰国する予定です。