2015年08月07日
コンテンツ番号6943
地域総参加の手作りイベント
第29回森吉山麓たなばた火まつりが、8月7日(金)に阿仁前田河川公園で開催され、会場には大勢の見物客が詰め掛け、郷土芸能やダンス、絵灯篭、花火などたくさんのイベントを楽しみました。
この行事は、前田地区で集落単位で行われていた七夕行事を一堂に集め、地区の活性化と伝統芸能継承を目的に一大イベントととして盛り上げようと始まったもので今回が29回目。
開催にあたっては、前田地区のボランティア組織「森吉山麓村おこし会(池田文明会長)」が中心となり、子ども会、婦人会、青年団、老人クラブなどに運営の一翼を任せて運営しています。地域住民一人一人が、役割分担、協力しながら、手作りイベントを定着させることにより、希薄になりつつある世代間の交流の促進を図るとともに、愛郷意識、地域連帯感の醸成を促進することを目的に行っています。
午後4時30分から始まったイベントは2部構成。第1部「たなばたまつり」は、前田小学校児童のロック・ソーランを皮切りに、前田保育園児のお遊戯、森吉ダンスキッズ、ケアロハフラオハナ鷹巣、県無形民俗文化財に指定されている阿仁前田獅子踊りなど、地域住民が踊りや伝統芸能を披露されたほか、日が沈み辺りが夕闇に包まれると、祖先の供養、豊作、家内安全など、各地区で地域の願いを込めて作られた絵灯篭の行列が、お囃子に合わせて会場内を練り歩きました。
午後7時50分からは、第2部の「たなばた火まつり」がスタート。始めに池田実行委員長が「手づくりのまつりとして今回29回目を迎えることができたのも、地域の皆さんと関係各位の協力のおかげ。今日は、各地区の青年団、前田駅前老人クラブをはじめとした、地域総参加で創り上げた幻想的な火と、ここでしか見られない仕掛けを堪能いただきながら、最後までごゆっくりとご覧いただきたい」などと来場者を歓迎し、続いて、来賓の津谷市長が「このお祭りは、この地域の伝統やつながりを残し、地域をみんなで作り上げたいという、地域の方々の熱い気持ちにより29回も続けられているお祭り。今日は、私ども北秋田市民の誇りであるこの火まつりを皆さんと一緒に大いに楽しみたい」などとあいさつを述べました。
このあと、観覧場所の対岸に設置された盆木に火が灯され、森吉山の形をかたどった炎のラインや「ようこそ北秋田」、「森吉山火まつり」、「七夕供養」、「火」などの火文字が浮かび上がり、阿仁川の川面が赤く照らされました。その火の光により幻想的な光景に包まれるなか、割物やスターマインなどの花火が次々に打ち上げられたほか、大館能代空港を離陸、着陸する飛行機などを炎と仕掛花火で演出したり、火祭太鼓の迫力ある演奏で会場を盛り上げ観客を喜ばせました。フィナーレでは、阿仁川の両岸をまたぐ、全長145・4m(森吉山の標高の10分の1)の大ナイアガラと超特大スターマインが打ち上げられ、真っ暗な夜空を華やかに彩りました。