2015年08月15日
コンテンツ番号6935
往時をしのぶ肝煎り屋敷
(2015年8月15日)
市指定文化財「長岐邸」の一般公開が、8月13日(木)から15日(土)までの3日間行われ、地域住民やお盆の帰省客など多くの見学者が訪れました。
一般公開は、小猿部地区の歴史、民俗、風土を学ぶ講座の開催をはじめ、長岐家の保存活用のための庭園整備やガイド活動を行っている「おさるべ元気くらぶ」(長岐直介代表)が、平成25年から公開しているもので、今年で3回目。今年はゴールデンウィークにも公開しました。
長岐家は、江戸時代初期より七日市村の代々肝煎りを務め、農村の興隆に尽くした家柄。農業経営の安定のため、灌漑用水利の確保、整備、治水事業に尽力し、馬産改良にも貢献され、地域では「おやかた」と呼ばれ敬われていました。現存住宅の本屋は、江戸時代後期の1830年に建てられ、秋田佐竹藩の本陣を務めた肝煎り屋敷の様子を伝える数少ない建造物として、平成元年10月1日に市の有形文化財(建造物)に指定されています。
一般公開では屋内のほか玉石を敷き並べた池のある庭園も開放されました。また、掛け軸、屏風絵、殿様の出迎えで当主が着用した裃や殿様に献上した献立、昭和50年に長岐邸のある七日市地区を襲った洪水のビデオ放映も行われ、訪れた人たちは、同くらぶ会員の説明を聞きながら、興味深そうにじっくりと見学していました。