2015年05月26日
コンテンツ番号6290
旧合川南小学校児童の冥福を祈る
昭和58年の日本海中部地震による津波で犠牲となった旧合川南小学校の児童13人の慰霊祭が5月26日(火)、「合川南小学校児童地震津波殉難の碑」前で行われ、合川小学校(藤嶋勇人校長、児童数242人)の6年生45人と教職員らが参加し、犠牲者の冥福を祈りました。
32年前の昭和58年5月26日、合川南小学校の4年生20人と5年生25人、教職員らは、遠足先の男鹿市加茂青砂海岸で地震による津波にのまれ、4年生8人と5年生5人の13人が亡くなりました。同年11月、同校裏の高台に「合川南小学校児童地震津波殉難の碑」が建立され、同校では毎年、慰霊祭と避難訓練を行ってきました。
合川南小学校は、児童数の減少などから平成24年3月に閉校し、同年4月から合川西小学校と統合して合川小学校として新たに開校しました。そして、今年4月には、合川東小学校と合川北小学校とも統合し、合川の小学校は一つとなりました。統合先の合川小学校では、合川南小学校の慰霊祭を引き継ぎ、命の尊さを学ぶとともに津波の犠牲者の冥福を祈る「合川小学校慰霊祭」を行っています。
今回の慰霊祭では、13本のロウソクとジュースが供えられた慰霊碑に向かい参加者全員で黙とうした後、藤嶋校長が「尊いみなさんの命が天に召され32年の月日が過ぎました。今回は33回忌の節目の年でもあります。この4月から旧合川町の4つの小学校は完全統合で一つとなり、新生合川小としてスタートしました。今日、1年から5年までの児童は体育館で慰霊を行い、慰霊碑のあるこの場には6年生45名の児童が代表して参加しています。今後もみなさんの尊い命は、合川小学校の子どもたちが精いっぱい命を大切にして生きていく道しるべとなって受け継がれていきます。遥かなる未来に向かって子どもたちが光り輝けるよう、どうかこれからも合川小学校を見守ってください」などと慰霊の言葉を述べました。
続いて、児童を代表して6年の土濃塚 翔さんが「この慰霊祭は、自然災害の怖さ、特に、地震の際の避難の仕方や命を守る行動の必要性について、ぼくたちに教えてくれます。一つしかない、このかけがえのない命を大切にしたいと思います。そして先輩方の分も、勉強や運動を一生懸命がんばります。どうかぼくたちのことをこれからも見守っていてください」と慰霊碑に向かい話しかけました。
この後、藤嶋校長と市教育委員会より松橋総務課長、6年児童全員が慰霊碑に献花を行いました。