2015年03月21日
コンテンツ番号6188
迎え火の列が幻想的に照らしだす
(2015年3月21日)
春彼岸の中日にあたる3月21日(金)の夜、三里、三木田、鎌沢など合川南地区の各集落で伝統行事「万灯火」が行われ、迎え火の明かりが残雪の山間を照らし出しました。
万灯火は、合川地区や上小阿仁村など小阿仁川流域で古くから行われている民俗行事。墓所のほか、山の尾根づたいや沢づたい、あるいは川原にたいまつを灯して祖先の霊を迎えます。もともと、墓の前でワラを燃やし祖先を供養していたものを、祖先の霊を迎える道しるべとして小高い丘に集落の戸数だけワラを束ねて燃やしたことが始まりとされています。現在は、「だま」と呼ばれている油を染み込ませたソフトボール大の布玉を針金で支柱に結び付けて燃やし、先祖をしのぶとともに、豊年満作、家内安全を祈願します。
このうち、三木田地区では孫七沢橋付近の山並みに万灯火が設置され、万灯火が残雪を照らし出す光景と、小阿仁川の川面に揺れる火が楽しめるスケールの大きな万灯火となっていました。
また、鎌沢地区では幹線道路沿いに鎌沢の大仏を表す仕掛け万灯火などが展開され、ドライバーは闇夜に浮かび上がる幻想的な万灯火の演出に車を止めて見入っていました。
合川地区では、この伝統行事を帰省客などにも楽しんでもらおうと、お盆の8月14日、夏のイベントとして「合川まと火」を開催、合川橋付近の阿仁川堤防約1.5kmにわたって万灯火が灯されます。