2015年02月01日
コンテンツ番号6155
今年の作占いは「願いをこめて平年作」
畠山喜久雄さんによる見立て
今年の稲作の豊凶を占う小正月行事の雪中田植えの稲刈りが、2月1日(日)に大太鼓の館前で行われ、JA鷹巣町などの関係者約40人の参加のもと、JA鷹巣町青年部により今年の稲作の豊凶が占われました。
雪中田植えは、農家が一年の仕事始めの儀式として1.8m四方の水田に見立てた雪の田んぼを作り、稲わらや豆からを束ねた「稲」を植え、一年の作柄を占う民俗行事で、たわわに実る稲穂のように頭(こうべ)を垂れた状態であれば豊作、直立していれば実が入らない不稔、倒れていれば風水害の被害を意味し、凶作とされています。
綴子地区に伝わる雪中田植えも、一度途絶えたものを昭和58年、稲作作りに執念をかけた篤農家の故・高橋佐一郎さん(綴子上町)によって復活されました。昭和61年に高橋さんが亡くなって、また一時途絶えましたが、昭和63年より地域の農業後継者である旧綴子農協青年部が意思を継いで「再復活」、現在はJA鷹巣町青年部(堀部靖部長)が継承し今日に至っています。
この日は、大太鼓館前に特設された雪田に、1月15日に植えられた稲の刈り取りが行われました。(→記事はこちら)
刈り手は、田植え人を務めたJA鷹巣町青年部の奈良田大輔さん。農業関係者らが見守る中、田植えのときと同じ昔ながらのけら、菅笠姿で鎌を使い、稲の束を一株ごと慎重に刈り取っていきました。
刈り取られた稲は、JA鷹巣町組合員で青年部OBでもある篤農家の畠山喜久雄さんによって見立てが行われ、刈り取られた稲16束のうち「やや実りが7本、ふつうが4本、折れているのが3本、不稔が2本」と、あまりよくない状態であることから、願いをこめて平年作と選定しました。また、畠山さんは「現在の品種であれば不稔になるということは考えにくいが、米作りの基本である水管理を徹底すること」と話しました。