2015年01月25日
コンテンツ番号6061
貴重な歴史資料を後世に
文化財防火デー想定訓練が1月25日(日)に市内4か所で行われ、地区住民や消防団員などが参加し、文化財愛護思想と防災意識を高めました。
文化財防火デーは、昭和24年1月26日に、国宝・法隆寺の金堂が炎上し貴重な文化財である壁画が失われたことを契機に昭和30年に定められ、毎年この日を中心に全国各地で防火訓練などの文化財防火運動が行われています。
市内では、鷹巣地区の長岐邸、合川地区の正法院、森吉地区の孝音院、阿仁地区の阿仁異人館の4か所での火災想定訓練と、文化施設などで防火査察が実施されました。
このうち七日市にある市指定文化財の長岐邸で行われた火災想定訓練には七日市自治会、市消防団鷹巣第9・10分団、市消防本部、市教育委員会などから約90人が参加しました。
訓練は、強風注意報が発令されているなか、長岐邸から火災が発生し、強風にあおられ、七日市地区全体に拡大延焼するおそれがあるとの想定で行われ、火事ぶれのあと住民が消火器とバケツリレーで初期消火を実施。消防署・消防団は到着すると、防火水槽から中継による放水などで延焼防止にあたりました。
閉会式では、はじめに市教育委員会生涯学習課の佐藤要課長が「七日市には長岐邸という大事な文化財や、歴史的にも重要な神社や寺がある。先人が、今日まで建物を残してくれたので今度は、私たちがそれを守り、後世に伝えていく責任があると思っています。今回の訓練を機会に、文化財の大切さを理解していただくとともに、万一に備え、連携を強化していきたいと思いますのでご協力をお願いします」などとあいさつ。続いて金田咲美・市消防団長が「今年に入り火災が多発しているので、火災の予防、防火活動に力を注いでもらいたい。また、雪が多くなっているので、有事の際にスムーズな消火活動ができるよう、消火栓や防火水槽の除排雪、また、消火機材の整備・点検を行ってください」などとあいさつしました。
最後に、市消防本部の高橋進消防長が今日実施した、初期消火訓練、中継送水訓練を振り返りながら「バケツリレーでは声をかけることを意識して行ってください。またホース延長を行う際は、手による放水合図や間に人を入れて伝令を行うなど、いかに早く水を出すのかを今後の訓練課題として検討してもらいたい」などと講評しました。