2015年01月31日
コンテンツ番号6053
どぶろくを活用した活性化策を探る
第1回秋田県どぶろく研究交流大会が1月30日(金)と31日(土)に打当温泉マタギの湯で開かれ、講演会やコンテスト、交流会、事例発表などを通してどぶろくを活用した地域活性化策を探りました。
大会は、昨年1月に全国どぶろく研究大会が北秋田市で開催されたのを機に、特区の認定を受け県内でどぶろくを製造している事業者が一堂に会して交流を深めようと、マタギの里観光開発株式会社が主催したものです。
開会行事でマタギの里観光開発株式会社の上杉二三男代表取締役が「昨年行われた第9回全国どぶろく研究大会が北秋田市で開催されたことに伴い、県内版の記念大会にしたいと県内のどぶろく製造業者に声をかけたところ、6事業者の賛同をいただいた。本大会を機に、どぶろくを活用した様々な商品の開発など、地域の活性化に貢献できるような取り組みをしていただければ幸いです」などと主催者を代表しあいさつ。
来賓の秋田県北秋田地域振興局の高橋徹農林部長は「どぶろく特区を、伝統文化や農村交流、グリーンツーリズムと合わせ、本県の魅力の一つにしていく必要があると感じている。今大会を契機に関係者のお互いの理解とどぶろくを核とした地域の活性が進むことを祈念します」と述べました。
講演会では北秋田地域振興局鷹巣阿仁福祉環境部の梅田茂則環境指導課長が「食品衛生法から見た酒類製造業」と題して講演。梅田課長は「どぶろくは米・米こうじ及び水を原料とし発酵させたこさないもので、その他の醸造酒に該当し、呼称は濁酒。酒造メーカーで製造している『にごり酒』は、目が粗い布や金網で販売しているので清酒に該当する」などと語り、清酒とどぶろくの特徴などを説明しました。
コンテストでは、能代市、由利本荘市、横手市、鹿角市、男鹿市、北秋田市の県内6市の事業者から7銘柄が出品され、審査員長の秋田県総合食品研究センター醸造試験場の大野剛主任研究員と10人の一般審査員が、酸味、甘味、うまみ、香りなどを利き酒し審査した結果、グランプリ賞には(株)秋田ニューバイオファームの「どぶろく」(由利本荘市)、優秀賞には同じく(株)秋田ニューバイオファームの「鳥海惠」、審査員特別賞にはマタギの里観光開発㈱の「マタギの夢」が選ばれました。
交流会では、虻川副市長が「今大会は、昨年の全国大会を記念するとともに、一過性のものに終らせないで、地域一丸となって前に進もうという強い思いから実現した。テーブルには作年度最優秀賞や優秀賞を受賞した秀逸の品など、どぶろくをふんだんに用意しておりますのでどうぞ堪能してください。大会が回を重ねますます発展することを願っている」と歓迎のあいさつを述べました。
テーブルには、県内から出品された7銘柄と昨年の第9回全国どぶろく研究研修大会で最優秀賞に輝いた愛媛県東温市の農家レストラン由紀っ娘と高知県大豊町の農家食品ファミリーレストラン大杉をはじめ入賞した9事業者の12銘柄も並び、参加者は、熊の肉や山菜などの料理をつまみに、お目当てのどぶろくを飲み比べながら出来栄えを確かめていました。
31日には事例発表と情報交換会が行われ、県内の事業者がどぶろく造りの課題や今後の取り組みについて積極的に意見を交わしました。
事例発表会ではマタギの里観光開発㈱の桜田聡統括部長が、県内第1号の特区認定を受けてからの取り組みや、どぶろくと料理やマタギを組み合わせた商品で誘客に努めていることなどを紹介しました。 また、情報交換会では、新たに協議会を立ち上げることや次年度も引き続き大会を開催することなどを確認しました。