2016年12月01日
コンテンツ番号6044
睡眠と心の病気との関わりを学ぶ
平成28年度心の健康づくり講演会が、12月1日(木)に保健センターで開かれ、市民など約160人が参加し、睡眠と心の病気との関わりについて理解を深めました。
この講座は、市民一人一人が、心の健康に関して正しい知識を持つことを目的に年1回開催されています。開会にあたり、吉田幸子健康推進係長が「今回のテーマの睡眠は、心の健康に大きく関係しており、生活に欠かせない最も身近なテーマです。この講演会を通して、自分自身の眠りを今一度振り返る機会としていただきたい」とあいさつを述べました。
続いて、朗読ボランティア「やまびこ」が朗読コンサートを披露し、参加者は命の重み、命の大切さを考えました。
この後、秋田大学大学院医学部精神科学講座の佐川洋平助教が「不眠とうつ~よい眠りでからだも心も健康に」と題して講演を行いました。佐川助教は、北秋田市民病院で週1回診察に当たっています。
講演では、睡眠と加齢の関係に触れ、年を取るにつれ、睡眠時間が短くなり、眠りも浅くなる、と指摘。死亡率・肥満度と睡眠時間の関係について、アメリカの調査結果を紹介しました。睡眠時間が短いと死亡率、肥満度が高くなる傾向にあり、長すぎても悪い影響があることが報告されています。
佐川助教は、よい眠りを得るためのポイントとして、「眠くなってから床に就く」「寝る前にはリラックスする」「昼寝は午後3時までならよく時間は20~30分」などを挙げました。また、寝る前の刺激物と寝酒は不眠のもと、とアドバイスし「寝酒によって、かえって眠りは悪くなる。夕食後はコーヒーや緑茶は控えた方がよい」と指摘。光をうまく利用することを促し「目が覚めたら日光を取り入れ、体内時計をスイッチオンする。夜は明るすぎない照明にする。そのことが、よい睡眠につながる」とアドバイスしました。参加者は佐川助教の話にメモをとったりしながら真剣な表情で聞き入っていました。