2016年06月05日
コンテンツ番号5459
水害に備え、団員らが水防工法を実践
(2016年6月5日)
平成28年度北秋田市水防訓練が、6月5日(日)に米代川鷹巣橋下流の河川敷で行われ、消防団員や関係者が水防技術の向上を目指し、3種類の工法の実践に取り組み有事に備えました。
水防訓練は、出水時における初期の防災活動および水防機関の士気の高揚と水防技術の向上、水防体制の強化を図り、地域住民の安全を保持することを目的に毎年実施しています。
この日は、市消防団(金田咲美団長)の団員130人をはじめ、市や市消防本部から合わせて約150人が参加し、シート張り工、釜段工、木流し工の3工法の訓練と女性消防団による排水作業に取り組みました。
開会式で、訓練本部長の津谷市長が「梅雨の時期となって、大雨や洪水が心配される。昨年は、関東北部で鬼怒川を含めた大はん濫があった。これからは、千年に一度の水害に備える必要がある。それを未然に防ぐためには、平成19年の大水害を乗り越えた、皆さまの知識と経験を生かす必要がある。この水防訓練を通じて、工法訓練を繰り返し行うことによって、水防技術を磨き上げてもらいたい」などとあいさつしました。
続いて、金田団長が「最近の異常気象が続いていることを考えると、季節に関係なく、いつ何時集中豪雨が襲ってくるかわからない。本日訓練する3工法は、対策工法の中でもより活用頻度が高く、初期段階で対応することにより被害軽減につながるもの。万が一災害が発生した場合には、本日の訓練が実際の災害時に生かされるよう、しっかりと身に付けてもらいたい」などと訓示しました。
このあと、実施部長である石川博志総務部長から指令が出され訓練が始まりました。参加した団員は、川側の堤防崩壊および透水を防ぐシート張り工、川側との水位差を小さくし漏水量の増加を抑え、堤防内部の土砂流出による決壊を防止する釜段工、川側斜面に投入した樹木の抵抗力により、堤防表面の河川流速を低減させ深堀の進行を抑える木流し工について、女性消防団は可搬ポンプによる排水作業について、消防署員の指導を受けながら機敏な動きで訓練にあたっていました。
訓練終了後には、訓練本部長はじめ訓練組織構成員が工法視察を行ない、それぞれの訓練の成果を確認しました。
閉会式で、中嶋誠消防長は「毎年各地において甚大な被害が発生して、防災行政の重要性がますます高まっていると感じている。本日行った訓練はもっとも基本になるので、有事の際には団員がリーダとして、しっかりと指揮できるよう準備をしてほしい。各地域において、団員の皆さんの献身的な活動と姿に、住民は信頼と期待寄せている。今後とも市民の皆さんの安全安心ため協力をお願いしたい」などと講評しました。
閉会式終了後に、国土交通省の排水ポンプ車と照明車が実演を行い、団員らが大型機械による照明と排水作業を確認しました。