2016年06月29日
コンテンツ番号5392
ともに支え合う助け合いのまちづくりを目指して
(2016年6月29日)
「北秋田市地域づくりフォーラム」が、6月29日(水)に市民ふれあいプラザ「コムコム」で開かれました。公益財団法人さわやか福祉財団会長の堀田力(つとむ)氏による基調講演やパネルディスカッションなどが行われ、参加者約250人が、誰もが安心して暮らせる助け合いと支え合いを通じた地域づくりについて考え合いました。
平成27年4月の介護保険法改正に伴い、平成29年4月から新しい介護予防・日常生活支援総合事業が全国で実施されることになり、それに向けて市では地域資源の開発や掘り起し、担い手づくりに取り組む生活支援体制整備のための準備を進めています。今回のフォーラムは、ともに寄り添い支え合う助け合いを中心とした市民協働のまちづくりを推進することを目的に北秋田市が主催したものです。
フォーラムでは、初めに津谷市長が「今日は貴重な話を伺いながら、助け合いと支え合いを通じたまちづくりについて、参加している皆さんと一緒に理解を深めることにした。そして誰もが住み慣れた地域で安心して明るく健やかに暮らせる地域の実現にどう向き合っていたらよいか、考える有意義な機会にしたい」とあいさつ。
市による行政説明の後、公益財団法人さわやか福祉財団会長の堀田力氏が「みんなで支え合う地域をつくろう~ずっと安心して暮らせるまちにするために~」と題して基調講演を行いました。堀田氏は弁護士で、東京都社会福祉協議会会長、東京の地域ケアを推進する会議委員長などを歴任。国、市町村に提言活動を行っています。
堀田氏は「助け合いをなぜ我々が一生懸命広めてきたか。やっていると楽しい、やっていると元気になる、これは間違いない。助け合いだけではないが、自分のしたいことをいろんな仲間と相談してやっている人と、誰にも相談できない人とでは、その後の人生が倍違うというのです」と指摘しました。
また、「助け合いだから、助けたり助けられたりするが、助けられる方も違う。介護保険サービスを受けている人と、助け合いで支え合って生きている人とでは違う。どこが違うかというと、助け合っている人の方が自分で頑張ってやる力が続く。逆に、介護保険でサービスを受けていると依存症になって人任せになり、段々と寝たきりコースに移行する」と述べました。
その上で「助け合いには専門技術はないので、やれることは生活支援の範囲内ではあるが、その代わり絆ができて、どちらも元気で楽しく、いい人生になる。だから、私どもは助け合いでやりましょうと働きかけている」などと語りました。
続いて、公益財団法人さわやか福祉財団理事の鶴山芳子氏が「ニーズと担い手を掘り起し、みんなで助け合いの地域をつくっていこう!そして協議体に参画していこう!」と題し、来場者参加型のワークショップを行い、目指す地域像を考えました。
この後、堀田氏がコーディネーターを務め、パネリストに「特定非営利活動法人北秋田ハッピーデリバリー」理事長の佐藤信子氏、「なるせゆいっこの会」会長の鈴木春一氏、「特定非営利活動法人ふれあい天童」理事長の加藤由紀子氏を迎え、パネルディスカッションが行われました。パネリストがそれぞれの活動を紹介し、新たな生活支援の仕組みづくりについて模索しました。