2016年05月21日
コンテンツ番号5324
「働く車」が阿仁合駅周辺に集合
(2016年5月21日)
2016秋田内陸線「のりものまつり」が、5月21日(土)と22日(日)の2日間の日程で行われ、会場の阿仁合駅周辺は大勢の家族連れでにぎわいました。
今年で5回目となる「のりものまつり」には、バスやパトカー、消防車、電気自動車、除雪車など約20種類の乗り物が展示されたほか、ミニSLや木製ロールスロイス、高所作業車の試乗、内陸線車両基地体験などが行われました。
21日(土)のオープニングセレモニーでは、はじめに、のりものまつり実行委員長で秋田内陸縦貫鉄道株式会社の佐々木琢郎社長が「今年は新たにJR、ANAの協力を得ることができ、今まで以上にグレードアップした出展内容となっている。また、シタールチャリティコンサート、宮越邸の特別公開、寺院めぐりミニフットパスツアーなど、子どもから大人まで楽しめるイベントとなった」などとあいさつ。
続いて、津谷市長と秋田県北秋田地域振興局の水澤聡局長が歓迎のあいさつを述べました。このうち、津谷市長は「内陸線の沿線には、いろんな楽しいイベントや素晴らしい施設がたくさんあります。これからも内陸線を続けていくため、皆さんのご協力と乗車を心からお願いします」とあいさつしました。この後、高所作業車からバター餅の餅まきを行い、オープンを祝いました。
会場の阿仁合駅前と市役所阿仁庁舎前には、高速バスや路線バス、パトカー、白バイ、救急車、消防車、電気自動車、ゴンドラ、スノーモービル、高性能林業機械などが展示され、子どもたちが、お目当ての乗り物を回っては、座席で乗り心地を確かめたり、運転手気分に浸ったり、消防服などの制服を着せてもらいながら写真を撮ったりして楽しんでいました。地震体験車や高所作業車には、体験や試乗に列ができる盛況となり、高性能林業機械によるデモンストレーションでは、巧みに操作して丸太をつかんで切断したり、積み上げたりする技術も披露されました。
また、近くの伝承館前ではミニSL、阿仁合駅前では鷹巣技術専門校が製作した木製ロールスロイスの試乗が行われ、子どもたちの人気を集めました。さらに、毎年好評の内陸線車両基地体験では、参加者が約30トンの車両を押して動かしたり、路線の保守点検に使う軌道バイクに試乗したり、運転席に座ってドアの開閉スイッチを押して運転手体験などを楽しむ光景が広がりました。
さらに、阿仁合駅前と市役所阿仁庁舎前には、飲食・物販コーナーとして出店が並んだほか、県内各地のご当地「ゆるキャラ」が集まり、イベントに花を添えました。
「宮越商店」特別内覧会
明治38(1905)年に建築され、呉服商として栄えた「宮越商店」(阿仁水無大町)が、5月21日(土)と22日(日)の2日間、秋田内陸線のりものまつりの開催に合わせて、特別公開されました。
宮越家は江戸時代に加賀国から来た商人で、当時は「よろず屋」と称して、北前船で上方から物品を購入して手広く商売し、豪商として知られました。阿仁鉱山とともに栄え、呉服商のほか山林業、金融業を営み、広大な土地を所有し、地主として農林業の振興にも尽力し、阿仁合町時代は町長を務めました。
今回の特別内覧会では、北秋田市地域おこし協力隊員の九島千春さんが案内人を務めました。来場者は、鉱山を中心に、たくさんの人でにぎわった阿仁合地域を支えた商家の雰囲気にふれていました。