2016年05月29日
コンテンツ番号5308
田んぼの芸術を内陸線に乗って見よう
(2016年5月29日)
内陸線の車窓から眺める田んぼアートを制作する田植えが、5月29日(日)に阿仁小渕地区と小又平里地区で行われ、地元住民や大学生など多くのボランティアが参加し作業に汗を流しました。
田んぼアートは、田んぼをキャンバスに見立て、アート用に開発された異なる品種の稲を植え、紫、黄、緑、赤など色とりどりの葉や穂によって絵や字を描きます。大規模なものの多くは斜め上から見る前提で図案を設計し、遠近を考慮して植えられます。田植えから収穫までの作業を通して北秋田市の地域住民のつながりを育むとともに、観光客が訪れたくなる景観をつくり、秋田内陸線の集客力アップにつなげようと県北秋田地域振興局、県仙北地域振興局がそれぞれの管内で実施しています。
5回目となる今年は「秋田内陸線が展望台」をテーマに掲げ、小渕地区(小渕駅~阿仁合駅間)には「秋田美人(小渕早苗ちゃん)」、小又平里地区(阿仁前田駅~前田南駅間)には、内陸線のマスコットキャラクター「ないりっくんと森吉のじゅうべぇ」をイメージした図柄を浮かびあがらせる計画です。この日の田植え作業に先立ち、北秋田建設業協会若手会員らで組織する「若葉会(菊地建一会長)」の有志が、トータルステーション(TS)という最新機器を使って、図柄の基となる下絵を描くための測量を行っています。
小渕地区と平里地区で行われた田植えには、田んぼアート田植え体験モニターリングツアーの参加者や秋田大学の学生、地元自治会、一般ボランティア、秋田内陸縦貫鉄道(株)、北秋田建設業協会、北秋田地域振興局、市役所などから約140人が参加しました。また、5月27日(金)には前田小学校と阿仁合小学校の児童ら約80人も田植えを行いました。
はじめに、北秋田地域振興局総務企画部の相場勝也地域企画課長が「今日皆さんが植えた苗が、来月中旬には見頃を迎える。友人や親せきなどたくさんの方々を誘って、内陸線に乗ってアートを楽しんで、内陸線沿線を元気づけてほしい」などとあいさつ。
続いて、担当者が植え付け方法や注意事項などを説明した後、参加者が「ゆきあそび」「あかねあそび」「紫大黒」など6種類の苗を、色別に分けられた区域に一株一株ていねいに植えて汗を流し、夏に姿を現すアートの出来栄えに期待を寄せました。作業中に内陸線の車両が田んぼ近くを通過すると、参加者は大きく手を振って乗客を見送りました。アートは7月上旬から9月上旬に見頃を迎える予定です。
また、仙北市側では、仙北市角館地区の羽後太田~角館駅間に「孫悟空」と「マタギとクマ」をイメージした絵柄が登場する予定です。