2016年04月26日
コンテンツ番号1661
勇気ある行動が救命につながる
(2016年4月26日)
北秋田市消防本部は4月26日(火)、今年1月に住吉町で発生した救急事案において、初期救命処置に尽力した市民に感謝状を贈呈しました。
感謝状が贈られたのは、村上孝(たかし)さん(45歳、旭町)。消防本部前で行われた感謝状贈呈式では、職員らが見守る中、中嶋誠消防長から村上さんに感謝状を手渡しました。
感謝状を手渡したあと、中嶋消防長は「事故や急病で心肺停止になった人を救うためには、そばに居合わせた人が応急手当をすることが大切。村上さんの迅速で的確な救命手当の行動によって、一人の命を救って社会復帰につなげたもの。村上さんに心から感謝を申し上げます。消防本部では市民に対し、応急手当の普及啓発に努めていきたい」などと勇気ある行動を労いました。
救急事案は、今年1月北秋田市住吉町において、50歳代の男性傷病者が屋外で倒れているのを通行人が発見。発見者は、通りかかった車両に乗った村上さんに助けを求めました。村上さんは、傷病者を観察し意識、呼吸がないことを確認して、自身の携帯電話で119番通報。すぐに胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始し、救急隊が到着して引き継ぐまで胸骨圧迫を続けていました。
救急隊到着時は心肺停止状態。救急車内にて除細動(電気ショック)を1回実施後に、心拍及び自発呼吸を再開し、北秋田市民病院に搬送しました。男性傷病者は、入院治療後に後遺症もなく社会復帰したものです。
感謝状贈呈式のあと、村上さんは「1年半前に、救命講習を受けたときのことを思い出して、口の中に詰まっている物がないか確認し、心臓マッサージを続けました。第一発見者の方が、私を呼び止めて近所の方々を呼んで皆さんで協力して、うまくつながったと思います。救急車が来るまでの数分間でしたが、すごく長い時間に感じました」などと緊迫している救命の状況を説明しました。感謝状の贈呈については「第一発見者の方や近所の方々が協力してくれたおかげ、皆さんの代表で受け取るという気持ちです。倒れていた方が助かって、本当に良かったと思います」などと周囲で協力してくれた人たちに感謝の気持ちを表しました。