2016年01月08日
コンテンツ番号1375
更なる教育活動充実のため教職員が一堂に
(2016年1月8日)
平成27年度北秋田市教育センター所員発表会・教育講演会が、1月8日(金)に文化会館で行われ、教育関係者など約300人が参加して各学校での取り組みや講演を聴きながら効果的な指導法を学びました。
北秋田市教育センター(佐々木馨・所長)は、北秋田市の教育に関する調査研究や教職員の研修により教育振興を図ることを目的として設置されており、北秋田市立学校及び教育委員会事務局関係の全職員が所員となり組織しています。
この日の所員発表会は、当センター事業の一環として毎年行われているもので、各校での実践事例などを発表し合い、互いの教育活動に役立てることを目的に実施されてます。
開会行事では、はじめに佐々木所長が「新たな時代を生き抜く子ども達には、それぞれの夢や目標の実現に向けて自ら学び行動する力、いわゆる生きる力を身につけることが求められており、そのためには次の3つがキーワードに挙げられる。1つ目は何を教えるか、2つ目はどのように学ぶか、3つ目はどのような力が身に付いたか。これらの教育を担う教員が果たす役割は大きく、私たち教員に課せられた大きな使命でもある。今日は教職員一人一人が自らの教育実践を振り返る好機と捉え、生きる力を育む一助となることを期待している」などとあいさつ。
つづいて、来賓の津谷市長は「文武両道で頑張っている市内の子ども達の活躍を誇らしく思うとともに、これも先生達の熱心な指導の賜物と心から感謝申し上げる。少子高齢化と人口減少が加速し、教育にも様々な影響が及ぶなか、先生達にも多くの創意工夫が求められていると思う。市としても子ども達の豊かな成長のため、より良い環境を整えていくので、今後ともふるさと北秋田を愛する子どもの育成と、地域と共に歩む学校を目指して取り組んでくださるようお願いしたい」などとあいさつを述べました。
このあと所員発表が行われ、森吉中学校の成田佳教諭、鷹巣南小学校の藤嶋聖人教頭、鷹巣中学校の小笠原茂人校長が、それぞれの学校での取り組みや人事交流での体験談などについて発表しました。
このうち、森吉中学校の成田教諭は「自ら学び、自ら考え活動する生徒の育成~能動的な『きく(聞く・聴く・訊く)力』でつながる活動を通して~」と題して発表し、当校の生徒にある『他者の意見に質問できない』、『反対意見を述べることができない』という課題への対応として、平成26年度から「きく力」の強化に取り組んでいることを紹介。その成果としては「授業中、集会等でも相手に体を向けたり、目を見て話を聴くことができる生徒が増加し、相手が何を伝えたいのか理解しようとして成長する生徒も増えてきた。しっかり人の話を聴くことで理解力が上がり、相手がどんな気持ちで話しているかを感じとれるようになってきた」などと述べ、今後の課題としては「来年度からは質問する(訊く)力を上げることが最大の課題。授業や学級、部活動等でも『生徒に知りたいと思わせる手立て』を考え、自らが興味や関心を抱いたことに対して、存分に追究できる環境をつくっていきたい」などと述べました。
また、所員発表のあとには教育講演会が行われ、文部科学省初等中等教育局教育課程課教育課程第一係の佐藤潔氏が「学習指導要領の改訂と新たな学校教育の展望について」と題して講演。参加者は、今後の教育活動に役立てようと所員の発表や講演に熱心に耳を傾けながらメモをとっていました。