2016年01月11日
コンテンツ番号1216
児童が「かんじき歩き」を体験 雪国の文化を学ぶ
(2016年1月11日)
マタギの地恵体験継承ツアーが1月9日(土)から2泊3日の日程で、北秋田市阿仁前田地区と阿仁打当地区で行われ、東京都国立市の児童たちが雪国での体験を通して前田小学校の児童と交流を深めました。
ツアーは、文部科学省の都市と農山村との教育交流事業の委託を受け、阿仁前田地区の住民らでつくる同ツアー実行委員会(佐藤慶博実行委員長)が主催したもの。北秋田市と災害時の相互応援協定を結んでいる国立市の児童2人と3人の住民を招き、地元、前田小学校の児童6人が参加しました。
前田公民館で行われた団結式で佐藤実行委員長は「北秋田市は森吉山の麓にあり自然が豊かなところ。いいところをいろいろ発見して、帰ったら友達に伝えてください」とあいさつ。参加者の紹介が行われた後、「前田小学校を代表して6年の織田優さんが「ようこそ前田地区へ。前田は自然に囲まれています。キリタンポつくりやバター餅づくりがありますが、前田に住んでいてもなかなかこういう体験ができないので、とても楽しみにしています。3日間よろしくお願いします」と歓迎の言葉を述べました。
このあと、きりたんぽとバター餅づくりが行われ、きりたんぽづくりでは、児童たちが自分ですりつぶしたご飯を、棒につける作業に挑戦。はじめは緊張した様子の児童も、住民のアドバイスで上手に作り上げていました。
2日目の10日(日)は、阿仁打当のくまくま園周辺の雪山でマタギ直伝の「かんじき歩き」を体験しました。児童たちはかんじきを履き、雪を踏みしめ、動物たちの痕跡を探しながら積雪約50cmとなった山道3kmを散策し、雪国で生まれた伝統的な道具に感心しながら、雪景色を楽しんでいました。 また、ウサギを獲るときに使用する「わらだ投げ」に挑戦したり、マタギの食体験としてイノシシ肉が入った雪中鍋作りや地元のやまと豚を柳の枝に刺して燻製焼きにして食べるなど、参加者たちは雪山でのマタギの生活に触れていました。
午後からは、打当自治会集会所へ移動し、「餅つき」「ミニかんじき作り」「クロモジようじ作り」を体験。夕方には宿泊先の民宿でミニかまくらを47個作り、スノーキャンドルを点灯しました。
最終日の11日(月)は、ナガサなどマタギの道具を作る阿仁前田の西根鍛冶屋を見学した後、阿仁打当へ移動し、くまくま園で冬眠中のヒグマを見学。マタギ資料館も見学し、全日程を終え帰路に就きました。