2016年01月24日
コンテンツ番号1190
各種訓練を通じて防災意識の高揚を図る
(2016年1月24日)
平成28年文化財防火デー想定訓練が、1月24日(日)に市内4か所で行われ、地区住民や消防団員などが参加し、文化財愛護思想と防災意識を高めました。
文化財防火デーは、昭和24年1月26日に、国宝・法隆寺の金堂が炎上し、貴重な文化財である壁画が失われたことを契機に昭和30年に定められ、毎年この日を中心に全国各地で防火訓練などの文化財防火運動が行われています。
市内では、鷹巣地区の永安寺(坊沢)、合川地区の樹温寺(木戸石)、森吉地区の国指定有形重要文化財・金家住宅(本城)、阿仁地区の旧阿仁鉱山外国人宿舎(阿仁銀山)の4か所での火災想定訓練と、文化施設などで防火査察が実施されました。
このうち、合川地区の樹温寺の防火訓練は市教育委員会主催で市消防署合川分署、市消防団合川分団、木戸石自治会から約40人が参加しました。
訓練は、空気が乾燥し東の風が強く吹いているところに、樹温寺位牌堂から火災が発生し、強風にあおられ、木戸石地区全体に拡大延焼するおそれがあるとの想定で行われ、火事ぶれの後、住民が本堂から文化財を手渡しで搬出する訓練を実施。消防署・消防団は到着すると、防火水槽から中継による放水などで延焼防止にあたりました。
閉会式では、はじめに、市教育委員会生涯学習課の佐藤要課長が「先代が守ってくれた文化財を、私たちが守り、次の世代に引き継がないといけない。地元住民の協力は不可欠。今後も訓練に協力をお願いする」とあいさつし、文化財の保護に対する協力を求めました。
つづいて、金田咲美・市消防団長が「訓練を通じて、有事の際に活動を的確・迅速に行ない、地域の財産、生命を守っていくこともわれわれの目的であるので、これからも精進を重ねて訓練を行ってもらいたい。初期消火がスムーズにできると、火災も最小限に抑えることができるので、今後も地域住民の協力をお願いする」などと訓示を述べました。
また、市消防本部の高橋進消防長が、今日実施した、初期消火訓練、中継送水訓練を振り返りながら「寺の火災は、広い空間があり、太い柱を使っているため、火が中に入ってくるとかなり早い時間で燃えてしまう。住民の皆さんも訓練を行ってみて分かると思うが、なかなか消防車両が来ず、すぐに水が出ない。筒だけ持っている人は相当待っていた。源に付いたポンプをいかにして早く水を送るかということを考えながら、今後の訓練を行ってもらいたい」などと講評しました。
最後に、木戸石自治会の佐藤征太郎会長が「樹温寺は貴重な財産なので、有事の際には迅速に消火できるように日頃の訓練を行いたい。これからも集落の見守り等も含めて皆さんに協力をお願いする」とあいさつしました。