2017年10月12日
コンテンツ番号2062
ダム湖を利活用し魅力ある地域へ
(2017年10月12日)
「第9回みちのくダム湖サミットin森吉山」が、10月12日(木)に市民ふれあいプラザで行われ、東北6県のダム湖関係者や市民など約300人が参加し、基調講演とパネルディスカッションをとおしてダム湖の利活用方法について考え、今後もダム湖を活用した地域づくりを行っていくことを宣言しました。
「みちのくダム湖サミット」は、東北6県の国直轄管理ダムの活力ある水源地域の創出に向け、観光・学習など交流の場として、積極的に利活用を促進するための意見交換や情報交換を行うことを目的に、東北ダム事業促進連絡協議会管理研究部会が開催しているもの。併せて、ダムと地域との関わり方の助言や情報発信等も行っており、今年で9回目の開催となります。
今年は、森吉山ダムの管理移行5周年を記念して北秋田市を会場に「水よし、森よし、地域よし。ダム湖がつなぐ地域の未来。」をテーマに開催。この日は、東北6県のダム湖を有する自治体の首長をはじめ、国土交通省や東北ダム事業促進連絡協議会のほか、ダム湖の関係者など約300人が参加しました。
開会にあたり、主催者を代表して津谷永光部会長が「本日ご参加していただいた皆さまを心から歓迎する。近年の局地的集中豪雨は、これまであまり経験のない雨量であり、ダムが持つ洪水調整機能は、流域の人々の安全安心な生活を守るために欠かせないものとして、これまで以上に大きな期待を寄せているところであり、改めてダムの効果の大きさを実感している。本日は水源地域の活用方法について、皆さまとともに情報共有をしながら考えていきたい」などとあいさつ。
つづいて、来賓を代表して、東北地方整備局の高村裕平河川部長と東北ダム事業促進連絡協議会の小沢昌記副会長がそれぞれあいさつを行いました。
第1部の基調講演では、国土交通省水管理・国土保全局河川環境課長の森川幹夫氏が「最近の河川環境行政の話題」をテーマに講演。第2部は、森吉山ダム水源地域ビジョン実行委員会委員長の加藤寿氏が「日本のアウトドアの聖地を目指して」と題し、活動報告を行いました。
第3部のパネルディスカッションでは、コーディネーターに秋田大学北秋田分校長の濱田純氏、アドバイザーに基調講演を行った森川幹夫氏として、「森吉山ダム水源地域」の北秋田市長・津谷永光氏、「津軽ダム水源地域」の西目屋村長・関和典氏、「白川ダム水源地域」の飯豊町長・後藤幸平氏、「三春ダム水源地域」の三春町副町長・坂本浩之氏の4人のパネリストが『ダムの効果と水源地域の活用』をテーマに意見交換をしました。
このうち、ダムを利用した地元とのネットワーク形成について、津谷市長は「四季美湖を守る会や民宿をやっている宿の会など、ダムへの愛情を持ったたくさんの方々がいる。そのような民間の方々と一緒になってダム湖の利活用について考えていきたい」と述べました。
このあと、みちのくダム湖サミット宣言が行われ、津谷部会長が 『1)ダム湖が多くの人々の憩いの場として親しまれ、活力ある水源地域を創出するために、地域住民と連携し活性化に向けての活動や、観光及び学習のためのイベントや事業を継続的に実施していきます。 2)水源地域ビジョンにより、上下流の市町村や住民及び関係機関が連携し、水源地域の環境保全と活性化のために協力していきます。 3)上流と下流をつなぐ、ダム湖と河川をつなぐ、人と人とをつなぐ、世代をつなぐ、そして魅力ある地域を未来へとつないでいく。「つなぐ」をキーワードに、ダムとダムとの交流(つながり)を大切にし、みちのくダム湖サミットを継続して実施していきます』と宣言しました。
最後に、次回開催地である盛岡市の藤尾善一副市長が「来年度建設50周年を迎える四十四田ダムは、市の中央部を流れる北上川の治水を担っている。来年のダム湖サミットもたくさんの方々に参加していただき、地域づくりの一翼を担うダム湖の利活用についてご意見をいただきたい」などとあいさつをし、閉会しました。