2017年06月10日
コンテンツ番号3647
丸太から芸術作品を削り出す
第10回東北チェンソーアート競技大会が6月10日(土)、11日(日)の2日間の日程で県立北欧の杜公園で開催され、19人の選手が大小のチェンソーを使って秋田杉から様々な芸術作品を削り出しました。
チェンソーアートは、木を切るチェンソー(動力式ノコギリ) を駆使して、丸太を動物や人物など様々な形に彫刻するもの。チェンソーが木を削る迫力のある音とともに、少しずつ作品の形が浮かび上がっていく様子は、見ている人を楽しませてくれます。
大会は、全国植樹祭の開催を記念して始められ、今年で10回目。北秋田市からの2人をはじめ、東北地方、遠くは愛知県や石川県、神奈川県からのカーバーも参加。オープンクラス(上級)に17人、ビギナークラス(初級)に2人が出場しました。高さ2メートルの秋田杉の丸太を2日間にわたり9時間で作品に仕上げます。
初日の開会式で、東北チェンソーアート大会実行委員会の福森卓会長が「午前中は、雷も鳴りどうなることかと考えていましたが、皆さんの豪快なチェンソーの音で雲も流れていったのではないか。毎年、新緑の芝生の前で、今日は見えないが森吉山をバックにしたすばらしい環境で大会ができることをうれしく思っている。明日までの短い時間ですが、精いっぱい自分の技を出し切り、観客の皆さんに感動を与えるような作品を作ってほしい」などとあいさつ。
つづいて、来賓を代表して津谷市長が「今年も皆さんに会えることを楽しみにしていた。平成20年にここで全国植樹祭が開催され、その記念行事としてこの大会が始まった。今年も全国からたくさんのカーバーの方々に集まってもらい、大会を盛り上げていただくことに心から感謝している。これから、たくさんの方々が皆さんの技を見に集まってくる。明日まで精いっぱい競い合って、すばらしい作品を作り上げてほしい」などと選手らを激励しました。
参加選手の紹介のあと、昨年のオープンクラスの優勝者である蘭二朗選手(神奈川県)が「われわれカーバー一同は、雨にも負けず、二日酔いにも負けず、明日まで頑張ることを誓います」と宣誓しました。
開会式のあと、第10回大会を記念し、30分間で作品を制作する「クイックカービングバトル」が急きょ行われました。19人のカーバーは高さ70センチほどの丸太を一斉に彫り進め、フクロウやクマなどの作品を作り上げました。観客は響きわたるごう音とともに、あっという間に作品が仕上がっていく様子を立ち止まって見入っていました。
このあと、本大会の競技が続けられ、カーバーたちは、さまざまな大きさのチェンソーを使い分け、戦艦大和や福禄寿をはじめ「でっかいな秋田ふき」「海と森の絆」など、各自が設定したテーマにそって丸太を切ったり、模様を刻んだりして、自分の思い描く作品づくりに挑戦していました。 会場には多くの観客が詰め掛け、巧みな技術で作品に仕上がっていく様子を興味深く見入ったり、カメラに収めたりして楽しんでいました。
大会で制作された作品は、一般審査と来場者による投票などで審査されたあと、オークションによって販売されました。また、クイックカービングバトルで制作した作品は、来場者で人気投票に参加した人の中から抽選でプレゼントされました。
競技大会の結果は次のとおりです。
クラス | 成績 | 氏名 | 県市 | 作品名 | 点数 |
---|---|---|---|---|---|
オープン | 優勝 | 栗田 宏武 | 千葉県 | ライフ | 594 |
準優勝 | 佐藤 雄三 | 山形県 | 商売繁盛!大黒天 | 496 | |
3位 | 蘭 二朗 | 神奈川県 | キリンとコンゴウインコ | 437 | |
ビギナー | 優勝 | 長谷 秀樹 | 石川県 | ふくろの夫婦 | 162 |
準優勝 | 高木 愁斗 | 北秋田市 | いろんなフクロウ | 144 |