2017年12月07日
コンテンツ番号2140
一般会計補正予算など34件の議案等を上程
(2017年12月7日)
平成29年北秋田市議会12月定例会が、12月7日(木)に開会し、一般会計補正予算案など34件の議案等が上程され審議が始まりました。
今定例会に上程された案件は、北秋田市職業総合研修センター条例の一部を改正する条例の制定についてなど条例案が5件、平成29年度一般会計補正予算など予算案が10件、市道路線の廃止についてなど単行議案が19件です。
このうち、平成29年度一般会計補正予算案については、歳入歳出の総額にそれぞれ2億7931万円を追加して、総額を251億4446万3000円とするもので、歳出の主なものは、旧中央公民館庁舎備品購入費として5029万5000円、地域医療確保促進事業補助金として350万円、鳥獣被害防止総合対策交付金として159万2000円、道路維持事業として5100万円、伊勢堂岱遺跡熊対策事業として1247万4000円などを計上しています。
会議の冒頭、津谷市長が発言を求め、ケアタウンたかのすの民間移管について「来年4月からの民間移管の実施を目指して、移管先を募集してきたが、来年度からの民間移管を見送ることにした。議員の皆さまには、2度にわたり議会全員協議会をお願いしてきましたが、よりていねいな説明が必要との判断からこのような結果になった。施設を利用している方やご家族、事業所に従事されている皆さまには、ご心配をおかけしましたことを心からお詫びを申し上げます。来年度の運営方針については、4月1日からの施設運営に支障がでないよう指定管理者制度を継続し、事業者選定にあたっては時間的余裕がないことから、公募によらず現在の指定管理者を指名し選定することにしたいと考えている。なお、指定管理の期間については、公募によらない指定管理であることや議会のご理解とご同意をいただきながら、民間移管を進める努力をしたいと考えていることから1年間を予定している。また、譲渡の条件等についても、今後議員の皆さまにていねいな説明をさせていただながら進めていきたい」などと報告しました。
本会議では、会期を12月19日までの13日間とし、一般質問、常任委員会の審査のあと、最終日に採決することを決定しました。このあと、それぞれの議案の説明と大綱質疑が行われました。
なお、上程された議案は各常任委員会に付託され、12月13日から委員会審査に入ります。
主な大綱質疑の概要は次のとおりです。
議案第99号 平成29年度北秋田市一般会計補正予算(第7号)
【質疑】
鳥獣被害防止総合対策交付金について、当初予算では国からの交付金であったと思うが、今回一般財源での対応になった理由は。
【答弁】
当初の段階では、国からの交付金をすべて充てて、有害鳥獣の捕獲並びに緩衝帯を形成するための事業費として、126万4000円を計上しています。今年は、熊の出没が多く例年の約3倍、109件となっており、国の交付金だけでは出役に対する賃金が支払えないため、一般財源での対応となっています。
【質疑】
伊勢堂岱遺跡の熊対策について、他市では電気柵を設置しているにもかかわらず、熊が電気柵の下の土を掘って中に入り込んで被害にあったという事例もあった。今回設置する電気柵は、そのあたりも考慮して万全な対策で設置されるか。
【答弁】
そのよう事例も聞いています。業者の指導のもと、電気柵を設置する場所を選定しています。広く緩衝帯を設けており、電気柵もストーンサークルから広い範囲で考えています。現在のところ、電気柵の下の土を掘って入り込むことは想定しておりません。
【質疑】
今回の財源の中で、財政調整基金を繰り入れして、繰越金もすべて入れた予算編成になっている。これから年度末に向けて財政事情が発生するのではないかと懸念しているが、今後の財政運営についてどのように考えているか。
【答弁】
合併算定替措置の本則が終了し、交付税が段階的に減少している状況となり、その結果として財政運営上もだんだん厳しくなってきています。その影響で今回、財政調整基金を取り崩しながら財政運営をしています。今後、豪雪となった場合や除雪費の不足が想定されますが、ある程度は特別交付税で措置しています。3月末に入ってきた段階で、財政調整基金の取り崩しも含めて適切に検討します。
【質疑】
旧中央公民館の工事費と今回の備品購入を合わせると2億円を超える。今回の備品購入は、椅子や机、カウンターということですが、それだけで5000万円もかかるのかというのが率直な疑問。もう少し詳しく説明してもらいたい。また、現在森吉庁舎で使用している椅子や机、カウンターなどを持ってきて使うことはできないものか。
【答弁】
備品内訳の概要としては、カウンター40台で約500万円、事務室の椅子、机、収納を含めて約1700万円、収納スペースの書架等約1300万円、カーテン・ブラインドで約400万円となっています。新しい中央公民館のホールに産業部が移ることになりますが、それ以外に、これまで生涯学習課が入っていたスペースや調理室だった場所が会議室になることで、新たに椅子、テーブルが必要となります。また、現在森吉庁舎で使用している椅子、机を持ってくることも考えましたが、本庁舎が何らかのかたちで災害時に使用できない場合に、森吉庁舎を災害対策本部として使うこととしています。森吉庁舎にある程度の備品があれば、そうした場合にすみやかな運用ができるということも考えました。確かに財政的には、厳しい状況もありますが、そのようなことを考慮したうえで新しい備品を購入することになりました。
【質疑】
生活保護の扶助費について、8459万7000円となっているが、医療扶助とのことだかもう少し詳しく説明してほしい。何人ぐらいを見込んでいるのか。
【答弁】
医療扶助について、精神疾患の入院患者が8人から15人に増えており、この部分だけで約4200万円の増額となっています。また、末期がん、がん患者等が3人で約3800万円となっており、合わせて約8100万円となっています。そのほかは介護扶助分です。
【質疑】
今年は頻繁に熊が出没しており、猟友会が重要な役割を担っているが、高齢化が著しく山に入るのもたいへんになってきている。他市では、捕獲1件に対して活動助成しているところもある聞いている。当市ではどうなっているか。また、捕獲の檻を仕掛けるための許可は県が出すようだが、許可期間が過ぎても熊が出没して、また許可を取るとという状況があるようだ、もっとスムーズな対応ができないものか。檻は十分に足りているか。
【答弁】
当市では、捕獲に対する助成は出していません。あくまでも、出役1回に対して2000円の賃金を支払っています。捕獲に対する活動助成については、来年度の予算で検討します。また、県の許可については、市から許可申請を出した場合は2日間程度かかるが、緊急の場合は口頭でその日のうちに許可をもらうよう対処しています。檻の設置期間は1カ月となっているが、捕獲がなく熊の出没が確認される場合は、さらに1カ月延長し長期間の設置をしています。檻は市と猟友会で合わせて31基あり、やり繰りしながら対処している状態です。