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秋田北鷹高校の第1期生が学び舎を巣立つ
 〜県立秋田北鷹高等学校卒業証書授与式〜
 252人が学び舎を巣立った県立秋田北鷹高校の卒業式
 代表者に卒業証書が手渡されました
 最後の校歌斉唱

 県立秋田北鷹高等学校(佐藤英樹校長、生徒780人)の卒業証書授与式が3月1日(木)に行われ、卒業生252人がそれぞれの思い出を胸に学び舎を巣立ちました。

 同校は、秋田県第5次高校整備総合計画(後期計画)のもと、市内の県立高校3校(鷹巣、鷹巣農林、米内沢)と市立高校1校(合川)の4校が統合して平成23年4月に誕生しました。校舎は、旧鷹巣農林高校敷地内に建てられ、学科は普通科5学級、農業科2学級から編成され、うち普通科は「特別進学コース」が1学級、「探求コース」が4学級、農業科は「生物資源科」1学級、「緑地環境科」が1学級、設置されました。同校は生徒数793人、1学年7学級と県北地域では最大規模の高校です。

 式典では、はじめに卒業証書の授与が行われ、普通科5学級と生物資源科、緑地環境科の各代表が、佐藤校長から卒業証書を受け取りました。

 佐藤校長は式辞で「皆さんは、北鷹高校の第1期生というプレッシャーとたたかいながら学業に取り組み、充実した高校生活だったと思います。愛するふる里に元気を与えるために展開した地域貢献、内陸線存続に向けた取り組みをした生徒会や、地域の行事に参加した吹奏楽部と地域の方々に大変喜ばれました。 この3年の間に世界的経済不況により低迷する雇用問題、地球温暖化の影響による大雨被害、未曽有の東日本大震災と社会と私たちに大きな爪痕を残しました。しかし、それらを機に自分が何を見たか、何をすべきかを考え、成長する足掛かりをつかんだのではないでしょうか。皆さんの未来へ進む道は無数にあり、どの道を歩いていくのかを決めるのは自分自身です。たとえレールが敷かれた道があったとしても、その上を歩いていくのを決めるのは自分自身です。未来への目標がしっかりしていれば、道に迷うことはありません。自分自身の目標をしっかりと持ち巣立ってください。もし、大きな壁にぶつかったときは、教訓の『自律』『創造』『共生』を思い出し、人生の荒波も力強く歩んでください。私たち教職員は皆さんの輝かしい未来へ旅立つ姿を誇らしく見守ります」などと卒業生を激励しました。

 来賓を代表して、津谷市長と小塚重光同校PTA会長があいさつ。このうち津谷市長は「この秋田北鷹高等学校の記念すべき第一期生となります252名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。入学から今日までの三年間、自分の夢や理想の実現に向けたその第一歩として高校に入学し、学業はもちろん部活動や実習活動などのあらゆることに積極的に取り組み、高校生活でしか味わうことのできないたくさんの喜びや楽しみ、そして時には辛さや苦しみを積み重ねてこられたと思います。 昨年四月にこれまで二年間学んできた旧四校に別れを告げ、通学や授業の方法など、あらゆる環境が変化する中にもかかわらず、新たな仲間とともに最上級生として、秋田北鷹高校の伝統の礎を築いてくださいました。 特に四校それぞれで続いてきた行事の継承はもとより、トレインミーティングをはじめとするこれまでにはなかった新たな取り組みを行うなど、まさに初めて尽くしのことばかりで戸惑いもあったかと思います。 しかしながら、皆さんのその活動の一つひとつが、北秋田市民にたくさんの活気と新たな風を運んでくださいました。 この何事にも変えることのできない貴重な経験は、皆さんのこれからの人生にとって非常に大きな心の糧となっていくことと確信しております。発生よりまもなく一年を迎えようとする東日本大震災や大型台風、大雪などこれまでにない規模の自然災害も発生し、家族や仲間、地域の人々との絆が見直されていることは、大震災当時の長時間にわたる停電や物流の停滞による生活物資の不足を経験した皆さんも身を持って感じていることと思います。 これから新たに進学される方も、また社会人として新たな旅立ちをされる方も、それぞれ歩みだす道は変わるわけでありますが、お互いに協力しあい支えあっていくそれぞれの絆を胸に抱き、溢れるほどのチャレンジ精神をもって、この北鷹高校から世界に羽ばたいて欲しいと心から期待をいたしております。私も、これから成長していく皆さんに負けないように、このまちに住みたい、住んでよかったと思ってもらえるような希望と活力があふれた魅力あるまちづくりに取り組んでまいりますので、皆さんも郷土愛と愛校心をいつまでも持ち続けて頂きたいと思います」などと祝辞を述べました。

 在校生の送辞では、生徒会長の松橋健吾さんが、「昨年、輝かしい4校の伝統を引継ぎ統合した秋田北鷹。先輩たちは急激な環境変化に戸惑いもあったことと思います。しかし、そのような環境の中で行事などでは、限られた時間のなか、着々と準備をすすめ、私たち後輩をリードしながら団結する素晴らしさを教えていただきました。部活動においても運動部、文化部とも全国の頂点に立った先輩たちの活躍は、私たちに夢と感動を与えてくれました。このように私たちの思い出の中には常に先輩たちの存在がありました。先輩たちから学んだことを在校生一同、心に刻み今後の秋田北鷹高校が発展していくために精進していくことをお誓いします」などと決意を述べ、「卒業生の皆さんが健康で益々活躍されることをお祈りします」とエールを送りました。

 最後に、卒業生代表の佐藤純子さんが答辞で、「何をするにも初めてのこの1年は、まさに創造の1年でした。運動会、大綱引き大会、北鷹祭などの行事では、この規模での開催は想像もつかないことばかりで、さらに地域の関心が高く驚かされましたが、先生の協力や生徒全員の努力で成功裏に終わることができました。部活動でも前年までライバル校だった4校が同じ仲間として戦い、全国に北鷹高校の名を轟かせ、学校だけでなく地域に明るい話題を提供することができました。部活動が終わり、それぞれの進路目標達成に邁進するなか、校長先生をはじめ、諸先生方は課外授業、進路相談、面接練習など夜遅くまで指導してくださり、私たちが悩み・迷い・苦しんでいる時に、時に優しく、時に厳しく、時に自分を犠牲にして尽くしてくださいました。私たちは先生たちの姿と感謝の気持ちを胸に社会に踏み出していきます。これから秋田北鷹高校は何十年、何百年と歴史を紡いでいきます。一期生として期待を掛けられ、息苦しく感じることもありましたが、仲間たちと共に笑い、共に泣き、共に励まし合い、この252名の仲間たちと共に今日の日を迎えることを光栄に思います。今日、私たちはこの学び舎を巣立ち、自分の将来の目標に向かって一歩一歩、未熟ではありますが歩いていきます。後輩たちには自分たちが築いた土台をしっかりと踏み固め、その上に新たな北鷹高校の歴史を築きあげてほしいと思います。秋田北鷹高校の更なる発展を祈っています」などと感謝と決意を述べました。

 式典のあと、卒業生や保護者は各クラスで担任らとの最後の別れを惜しみ、3年間の思い出が詰まった学び舎を後にしました。

 式辞を述べる佐藤校長  祝辞を述べる津谷市長  卒業生を代表して答辞を述べる佐藤さん

(2012.3.1


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