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多くの期待を寄せる森吉山ダムが完成
 〜森吉山ダム竣工式〜
主催者あいさつを述べる津谷市長(上)来賓の祝辞を述べる佐竹知事(下)(3月20日、森吉山ダム)

 森吉山ダム竣工式実行委員会主催の森吉山ダム竣工式が3月20日(火)、森吉山ダムで行われ、国や県、市、工事関係者、用地提供者らが出席しダムの完成を祝いました。

 森吉山ダムは、昭和47年7月米代川の大洪水があった翌年、昭和48年4月に「阿仁川ダム工事調査事務所」が開設し、実施計画調査に着手しました。昭和63年4月に「森吉山ダム工事事務所」に改称し、平成14年3月にはダム本体工事に着手しました。平成22年1月に湛水試験を開始し1年間の調査を終え、この度の完成となりました。

 竣工式では始めに津谷市長が「ここ米代川流域では昭和47年の大洪水をはじめ、これまで度重なる豪雨により、農地のみならず家屋浸水等の被害を幾度となく受けてきました。最近では総雨量が300ミリを超え、350世帯以上の家屋浸水、そして尊い命をも奪っていった平成19年豪雨による甚大な被害が記憶に新しいところであります。度重なる自然の猛威に耐え、被災を経験してきた当地域にとって、地域住民の生命と財産を守ることは何より最優先に克服すべき課題でありましたし、その試練と同時に多くの恩恵をも与えてくれる素晴らしい自然と共生しながら、安全で安心して暮らせることが私たちの願いであり、約40年近くにわたり進められてきた森吉山ダムの建設は地域住民の悲願でした。この森吉山ダムの完成は、米代川流域の治水と、流域環境の保全や水道・灌漑用水の安定的な確保、さらには水力発電によるエネルギー資源の有効活用を図るなどの効果が見込まれることはもとより、森吉四季美湖の周辺は、森吉山県立自然公園などを中心とした手つかずの自然に囲まれ、新緑や紅葉など季節ごとの景色が湖と調和した安らぎの場となるとともに、新たな観光資源として、今後その利活用が大いに期待されています。 絶え間ない時の流れの中で、人と人そして地域と地域の絆を紡いでゆくこの森吉山ダムの完成は、我々そして次世代の子どもたちの明るい未来への懸け橋でもあり、その大きな期待のもとで、無事に今日の日を迎えることができましたことは誠に感無量の想いです。森吉山ダムの建設に際し、住み慣れた故郷を離れ、ダム建設のために大切な土地をご提供して頂きました地権者の皆様をはじめ地域住民の皆様、並びに国土交通省及び秋田県をはじめとするすべての関係者の多大なるご理解とご協力に感謝を申し上げます」などと主催者あいさつを述べました。

 スイッチが押され放流が開始された記念放流

 続いて、佐竹敬久秋田県知事、衆議院議員の川口博議員、同じく金田勝年議員、同じく高松和夫議員、参議院議員の石井浩郎議員が祝辞を述べ、「近年、全国的に豪雨による災害が多発している中、地域住民の安全安心が図られ、それと共に水力発電により北秋田市と上小阿仁の全世帯に相当する電力が見込まれている。再生可能エネルギーが注目されるこの時勢に意義のあるものとなる」「広大な自然に囲まれたこの地を皆さんと一緒に日本のモデルとなるような活用をしていきたい」「ダムの着工から39年、これまで尽力された国会議員や県議会議員をはじめ多くの関係者の皆さんに感謝を申し上げたい」「この豊かな水、広大な緑は地域の宝であり日本の宝。今日のこの日をたいへん嬉しく思っている」「私たちは水の恩恵を受けて生きている。このダムの完成により、治水や利水が確保されたことは大変意義のあること」などと完成の喜びや今後の期待を述べました。

 この後、森吉山ダム工事に関わる事業報告、記念放流、故郷献花、記念碑除幕が行われ、記念放流では津谷市長はじめ来賓の方々が一斉にスイッチを押すと、モニターに写された森吉山ダムの放流口からは水が勢いよく流れ出し、会場からは大きな拍手が湧き起こりました。また、この建設のため土地を提供し故郷を離れた方々の故郷献花では、集落の代表者が自分達が以前に生活していた地に向かい花を捧げました。
 最後に、治水や安定した水供給の確保、観光や地域の発展と多方面に渡る効果を期待されるダム完成を祝い、全員で万歳三唱をしました。また、会場を森吉コミュニティセンターに移して祝賀会が行われ、完成までの出来事や今後について懇談しました。

 祝辞を述べる川口議員  祝辞を述べる金田議員  祝辞を述べる高松議員
 祝辞を述べる石井議員  献花をする集落の代表者  記念碑の除幕式
 森吉四季美湖の記念碑  万歳三唱  森吉コミュニティセンターで行われた祝賀会

  (2012.3.20)


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