2009年07月02日
コンテンツ番号6753
北秋田名物株式会社が設立
(2009.7.2)
北秋田名物株式会社(野宮幸博代表取締役社長)の設立式典および市との業務委託契約締結式が7月2日、ホテルニュー松尾耕ホールで開かれ、地域ブランドを総合プロデュースする会社が立ち上がりました。
北秋田名物株式会社は、国のふるさと雇用再生特別交付金事業(※)を活用し、県の指導のもと市の委託を受けて営業するもので、商工会青年部有志6人の役員とこれから採用予定の11人で組織し、北秋田市の観光及び産業界全体の企画・営業・販売促進を担います。
具体的には、市内で生産する食品や工芸品などの受託販売や卸販売およびネット販売、ホームページ作成やダイレクトメールでの情報提供、商品開発やパッケージ開発の販路拡大に係わるコンサルタント、地域の食材を活かしたご当地メニューの研究や開発、各種イベントの開催、観光案内所の設置やお土産スペースの提供などを手掛けます。
最初に行われた設立式典では、県の担当者から交付金事業の説明と会社役員が紹介され、野宮社長からは会社設立の経緯と設立趣意書が読み上げられました。(趣意書はこちら)
続いて、市が同社に委託する「北秋田市ふるさと雇用再生臨時対策基金事業」の業務委託契約締結式では、野宮社長と津谷市長代理の佐藤副市長が契約書に署名と捺印をしました。
締結式を終え、佐藤副市長は「国としては雇用対策として時期を得たものであると思うが、本来、利益を追求する立場の株式会社に対して、公益性を求めたり利潤を追求するなと求めたり、大変厳しい制約の下で、よくぞこの6人が会社を立ち上げここまできたと思います。彼らの努力に対し涙ぐむ思いです。6人と言いましたが地域振興局の担当を入れて七人の侍ではないかという思いをしています。地域を活性化したり、あるいは変えるのは若者と馬鹿者とよそ者と言われますが、後半の2つは彼らに当てはまるかどうか分かりませんが、本当に若い人の力に負うところが大です。野宮社長はじめ皆さんの話を聞いていると、夢のある盛りだくさんの事業内容が多々あります。3年間は国の支援や県の基金を用いて事業をするわけですが、問題は業務委託契約が切れた4年目が勝負だと思います。この3年間は助走期間と考えていただき、皆さんは頑張っていただきたい」と述べました。
野宮社長は「先ほど副市長のお話に地域を変えるのは若者馬鹿者よそ者とありましたが、私は今年で40歳になったので若者ではないし、よそ者でもない、そうなれば、最後の馬鹿者なのかなと思っています。その位馬鹿にならないと、この事業は最後までやることはできないと思っています。今はやっと設立式、締結式にこぎ着けただけであって、まだ何もしていません。売るものも何もありません。知識もノウハウも何もありません。これから私たちは精一杯頑張っていくしかないのです。今までの準備よりも、もっと辛い険しい道が続くと思いますが、それでも北秋田市を良くしたい、その思いだけは誰にも負けないつもりでこの6人頑張っていく所存です。みなさんどうか見捨てないで最後までご指導をお願いします」と決意を述べました。
最後に、澤田吉広副社長が「よし、やるべー」と気勢を上げ、新たな会社のスタートとしました。
今後の北秋田名物株式会社の予定は、7月中に観光案内のコンシェルジュやパソコン技術者、バイヤー、事務管理員など10人を雇用し、8月11日に鷹巣駅前に「べBe」という名前のお店をオープンする予定です。お店の「べBe」というは、「よるべ」「たべるべ」「やすむべ」「いくべ」など最後に付く「べ」が由来のようです。
北秋田名物株式会社
- 野宮幸博 40歳 (代表取締役社長)
- 澤田吉広 30歳 (取締役副社長管理統括本部長)
- 村上史一 36歳 (専務取締役外食事業本部長)
- 堀内秀悦 36歳 (常務取締役営業統括本部長)
- 永井昌孝 28歳 (常務取締役情報戦略本部長)
- 木村信智 38歳 (監査役)
※ふるさと雇用再生特別交付金事業
100年に一度と言われる雇用失業情勢に対応するために厚生労働省が実施する事業です。厚生労働省は約2500億円を都道府県に交付し、秋田県には約70億円が交付され、内35億円を県内の市町村に割り当てられ、北秋田市には1億7000万円が割り当てられます。これが原資となり県100%の補助事業が展開され、民間企業やNPOが事業主体になります。しかし、この事業は雇用を創出することが目的で、事業実施主体に利益を与えるものではありません。この交付金を受けるにあたり、「公共公益性を有する事業であること」、「事業主体は利益を出してはいけないこと」と、厳しい条件が科せられます。