2019年01月26日
コンテンツ番号2987
住民が協力して火災から地域の宝を守る
平成31年文化財防火デーに伴う火災想定訓練が、1月26日(土)に鷹巣神社(田島秀彦宮司)で行われ、地域住民や消防団員などが参加して地域の文化財を守るための消防訓練に取り組みました。
文化財防火デーは、昭和24年1月26日に国宝・法隆寺の金堂が炎上し貴重な文化財である壁画が失われたことを契機に、昭和30年に定められ、毎年この日を中心に全国各地で防火訓練などの文化財防火運動が行われています。
この訓練は、文化財防火デーを迎え地域の重要な建築物を火災や災害から守るため、地域住民と消防機関との連携、協力体制を強化し地域ぐるみの防火、防災意識の高揚を図るとともに、冬期間における火災防ぎょの実践訓練により、迅速かつ的確に行える技術の習熟と向上を図ることを目的としています。
この日の火災想定訓練には、上横町町内会と宮前町町内会のほか、市消防団第1分団、市消防本部などから約50人が参加。鷹巣神社の本殿から出火したとの想定で行われ、近隣の町内会、消防団、消防本部が連携し、通報訓練や初期消火訓練、重要物品搬出訓練、火災防ぎょ訓練、中継送水訓練などで消火にあたりました。
このうち、バケツリレーによる初期消火訓練を行った上横町町内会と宮前町町内会の会員は、氷点下の気温の中、水を汲む人、水を送る人、火元に水をかける人、空のバケツを戻す人など役割分担し、本番さながらの訓練を展開しました。また、消防団員や消防署員は、むだのない連携とキビキビとした動作で、地域の宝を守るための消防訓練に取り組み、もしもの事態に備えての行動や対処を確認し合いました。
訓練のあと行われた閉会式では、はじめに教育委員会生涯学習課の長岐孝生課長が「鷹巣神社は歴史ある貴重な文化財であり、地域の皆さんにとっては日常生活とも深い関わりがある身近な存在です。文化財に関わらず日頃から防火に努めるとともに、万が一の際は先ほど訓練した119番通報や初期対応が必要となる。本日の訓練を参考にご協力をお願いしたい」などとあいさつしました。
続いて、鷹巣神社の田島宮司が「火災は起きなければ一番よいが神社では、もしもの際は御神体を最初に運び出すことになる。燃え具合によっては厳しいこともあるかと思うが、皆さんのご協力をいただけるとありがたい」などと述べました。