2017年08月07日
コンテンツ番号3690
地域が一体となってイベントを作りふるさとを想う
第31回森吉山麓たなばた火まつりが、8月7日(月)に阿仁前田河川公園で行われ、会場には大勢の見物客が詰め掛け、郷土芸能やダンス、絵灯篭、花火などたくさんのイベントを楽しみました。
この行事は、地域の活性化を図るため、前田地区で集落単位で行われていた七夕行事を一堂に集め、伝統行事への認識を新たにするとともに、当地域に一大観光イベントを創出することを目的おこなわれ、今回で31回目を迎えました。
開催にあたっては、前田地区のボランティア組織「森吉山麓村おこし会(池田文明会長)」が中心となり、子ども会、婦人会、青年団、老人クラブなどに運営の一翼を任せ、地域住民一人一人に役割を分担し、協力しながら手作りイベントを定着させることにより、希薄になりつつある世代間の交流の促進を図るイベントとして地域に定着しています。
午後4時30分から始まったイベントは2部構成。第1部「たなばたまつり」では、前田小学校児童のロック・ソーランを皮切りに、前田保育園児のお遊戯、森吉ダンスキッズ、婦人会、阿仁前田獅子踊りなど、地元の子どもから大人まで多くの人たちが出演し、炎天下の中で精いっぱい、踊りや伝統芸能などを披露する姿に会場からは大きな声援や拍手が送られました。日が沈んでからは、祖先の供養、豊作、家内安全など、各地区で地域の願いを込めて作られた絵灯籠の行列が、お囃子に合わせて会場内を練り歩きました。
第2部「たなばた火まつり」の開始にあたり、開会セレモニーが行われ、始めに池田実行委員長が「森吉山麓村興し会の長年の地域活動が評価され、北秋田市商工会の推薦により、昨年12月に阿仁前田の獅子踊りが秋田県より表彰された。このことを励みにこれからも頑張っていきたいと思うので、関係各位の支援をお願いする。先月の大雨により、ステージの設置や絵灯籠行列の運行ができない状況になったが、市の迅速な対応により、例年通り開催することができ感謝する。来場した皆様にはたなばた火まつりをごゆっくりお楽しみいただきたい」などとあいさつ。
つづいて、来賓の津谷市長は「森吉山麓村興し会をはじめ、地元の方々といった、たくさんの方々のご尽力で楽しいお祭りができている。第1部は前田小児童によるロックソーランからはじまり、県無形民俗文化財の阿仁前田獅子踊りや各町内の絵灯籠行列など、たくさんの催しがあり素晴らしかった。2部から打ち上げられる花火は私もとても楽しみにしている。短い東北の夏を阿仁前田地区の皆さんと一緒に楽しみたい」などと開催にあたりあいさつしました。
このあと、壮大な音楽とともに、観覧場所の対岸に設置された火文字のもととなる「盆木(ぼんぎ)」に火が灯され、森吉山の形をかたどった炎のラインや「ようこそ北秋田」、「森吉山火まつり」、「七夕供養」、「火」などの文字が浮かび上がり、阿仁川の川面が赤く照らされました。幻想的な光景に包まれるなか、割物やスターマインなどの花火が次々に打ち上げられたほか、大館能代空港を離陸する飛行機などを炎と仕掛花火で演出ました。
また、特設ステージでは打ち上げ花火を背にした火祭太鼓が、迫力ある演奏で会場を盛り上げました。最後は阿仁川の両岸をまたぐ全長145・4m(森吉山の標高の10分の1)の大ナイアガラと特大スターマインが打ち上げられ、ふるさとの夜空を華やかに彩る花火に酔いしれました。