2014年09月06日
コンテンツ番号7405
有事に備え手順を確認
平成26年度秋田県消防協会大館北秋田支部総合防災訓練が9月7日(日)、阿仁合地区で実施され、地域住民や消防団員など約300人が参加し、消火活動や人命救助などの訓練が本番さながらに行われました。
同訓練は、北秋田市防災訓練計画に基づき、大規模地震による災害等の発生を想定し、各防災関係機関の緊密な連携、協力のもとに実践的な総合訓練を行い、市民と防災関係機関が一体となって連絡、協調体制を確立し、迅速・的確な応急活動を実施するとともに、広く市民に防災思想の普及・啓発を図ることを目的としています。
この日の訓練は、9時30分、森吉山を震源とするマグニチュード6.9の地震が発生し、北秋田市では最大震度6強を観測。阿仁合地区周辺では、火災発生や家屋の損壊、ライフラインの寸断、列車の脱線事故、土砂崩れが発生し、福祉施設に迫るなど甚大な災害が発生。市は直ちに災害対策本部を設置し、情報の収集に努めるとともに、市町村からの応援が期待できない中での消火活動や人命救助等に対応することを想定。
阿仁銀山地区では、地域住民による初期消火や避難誘導、消防団員による火災防ぎょ、屈折はしご車による放水等の訓練が、また水無地区の福祉施設でも避難誘導訓練が行われました。
阿仁河川公園周辺では、山林火災を想定し、防災ヘリが水の入った消火用バケットを吊りあげ山林に散水する訓練を、秋田内陸線構内では、列車脱線による車内からの救出、トリアージ(治療や搬送の優先順位をつけて、負傷者を分類すること)、応急手当、救急車へ搬出する多数傷病者対応訓練も実施されました。
また、日赤奉仕団の炊き出しや応援協定を結んでいる事業所からの支援物資の搬入のほか、屈折はしご車による救出の実演、体験車両を使用した救命講習や地震体験などが繰り広げられました。
閉会式では、統監を務めた津谷市長が「地区住民の真剣な訓練への取り組み、消防本部はもとより消防団の皆さんの俊敏さ、防災航空隊との連携活動を拝見し、まさに、自助、共助、公助がそれぞれ大きな役割を果たしていることを確信しました。訓練は積み重ねることによって有事の際にその力を発揮します。今日の訓練を生かしながら、地域の安全、安心のためにご尽力をお願いします」などとあいさつ。
高橋進消防長は「今日の訓練は、全体的に静かな訓練のように感じましたが、事故現場では、声をかけ、お互いの意思疎通を図ることが大切です。自分が声を出すことによって、相手に元気を分けてやることを心がけてください。災害が発生した場合は声かけをし、皆で協力して被害を最小限にするよう心掛けましょう」などと講評しました。