2007年06月21日
コンテンツ番号9050
「秋田内陸縦貫鉄道存続特別委員会の設置」を決議
(2007.6.21)
6月定例市議会の本会議が6月21日、市議会議事堂で再開され、各常任委員会委員長から付託された議案の審議報告のあと、上程された議案、陳情等についての質疑、討論、採決などを行い、18日間にわたった議事日程の全てを終了しました。
今回の定例会で審議されたのは、18年度の一般会計及び特別会計補正予算の専決処分の承認案件7件、19年度一般会計及び特別会計補正予算案をはじめとする予算案件が14件、条例の制定及び一部改正案9件、辺地及び過疎計画の変更などその他の議案が5件、専決処分などの報告案件が5件で、これらのほかに陳情、請願等7件が加えられたものとなりましたが、上程された承認、報告を含む議案40件中、「市民プール条例改正案」を除く39件が原案通りに可決されました。
予算案の審議では一般会計および特別会計の補正予算案とも市民病院(仮称)に係る質疑を中心に、反対、賛成それぞれの意見(討論)が繰り広げられました。このうち、市民病院の開設に係る予算案に関して、「市民病院への予算が膨らむばかりで、既存の病院への配慮が少ない」「市民の合意形成に乏しく、曖昧な予算計上の感が強い」などの反対討論が出されましたが、起立採決の結果、賛成多数で可決となりました。このほか、国保会計補正予算案と市立合川高校授業料徴収改正案にはそれぞれ、「高齢者の負担増となる医療制度の改革には賛成しかねる」「授業料値上げにはもっと検討が必要」などとの反対意見が出されましたが、こちらも議案への賛成多数で可決されました。
また、条例制定(一部改正も含む)案件の審議では、これまで無料としていた身体障害者(身障者手帳の交付を受けている者)と乳幼児の使用料を有料とする「市民プール条例の一部を改正する条例案」が、子育てや福祉事業への支援が重要視されている風潮に逆行するものであるとして、否決すべきものとした常任委員会報告を受けて、全会一致で否決となりました。
続いて、7件の請願、陳情及び意見書案についての審議報告が行われましたが、このうち、「市民病院建設に関する住民投票条例制定についての陳情書」を巡って、5人の議員が賛成、反対のそれぞれの立場からの論戦を展開しました。「病院は厚生連が建設すべき」「自治体病院の赤字経営が最も心配」「投資が大きい一大事業故、住民に問い掛けるべき」などと陳情を受け入れるべきとする討論に対して、反対とする議員からは「建設の核たる事業の議決を得て、既に進行している」「地方公営企業法に基づいた手続故、問題は無い」「市議会の審議、議決を重視すべきだ」などとの意見が述べられましたが、起立採決の結果、賛成少数で不採択となりました。
このほか、「市立阿仁病院入院病棟の復活を求めて医師招聘の支援を求める陳情書」ほか5件の請願、陳情等については、採択および趣旨採択となりました。
このあと、議員発議案として、「秋田内陸縦貫鉄道存続特別委員会の設置に関する決議」 が提出され、発議者の松橋 隆議員から「存続のための要望や各種調査活動を目的とし、県(知事)の結論の前に行動したい。6人で構成したい。」との説明がありました。
質問に立った議員からは「問題は地元の乗車が限られていることへの対応」「委員会予算の措置をどうするか」「三セクに対する調査という格好になるのか」などと、その目的や委員会運営についての質疑が出されましたが、決議案は全会一致で可決されました。委員会の設置の期間を調査等の目的をほぼ完了するまでとしておりますが、今後、秋田県も会社に職員を派遣して、1年以内に存廃の判断をしたいとしておりますので、この動きと相まって、議会特別委員会の活動も注目されることになりそうです。
なお、選出された委員会委員(6名)は次のとおりです。―敬称略(順不同)
- 委員長=原田醇一
- 副委員長=三浦克昭
- 委員=板垣淳 松橋隆 米澤一 庄司憲三郎